
盲学校の教員になる以前からも障がいのある友人はたくさんいましたが、盲学校の教員になり、そしてパソコンボランティアの活動をするようになってから障がいのある友人が日常的にいっしょという機会が多くなりました。その友人たちの多くはITを利活用することによって、様々な人生を切り開いています。その友人たちを紹介します。
Hさんは、生まれながらにして両手・両足の指が欠損している障がいがある方です。Hさんは、今から15年ちょっと前には横浜で印刷業の仕事を自営でしていました。ちょうどその頃僕とパソコン通信で知り合いました。
しかし仕事の先行きに不安を感じたHさんは、パソコン通信をはじめたこときっかけにネットワークの世界に入りました。ITに関するスキルを向上させ、Webの製作技術をマスターし、今では障がいのある当事者としてアクセシブルなWeb制作の国内の第一人者となっています。
Iさんは、新体操の練習中の事故で胸から上の身体の機能しか自由がありません。一時は、病院以外に外出しない閉じこもりでした。ある時、パソコン通信にふれ、一般社会への関りを深めるきっかけを得た後、IT関連の学校で学び、地域作業所でITの作業をするようになりました。
そこでスキルアップの結果、大手企業でWeb関連の仕事をするようになり、今ではNPO法人の代表となり、障がいのある人たちに対し様々なサポート活動も行っています。
Mさんは、僕が盲学校に勤務していた時の教え子で、全盲です。大学卒業後、彼は一時プロミュージシャン(ドラマー)として活躍していました。その後、自分の力をITの場面で発揮したいと音声や点字ディスプレイを使ってITを駆使して仕事をする企業に勤務しました。
今の主な仕事はさまざまなホームページを視覚に障がいのある人が使いやすいサイトに作り上げることです。一方で視覚に障がいのある人のために障がいのある当事者としてさまざまなサポート活動を行っています。
Oさんは仕事中に、鉄板が落ちてきてその下敷きになり、車いすの生活を余儀なくされました。車いすでも何か出来る仕事はないかと考え、パソコンを購入し、独学で勉強するが、さっぱり解らなかったとのこと。しかし、なんとかワープロだけ、できるようになり、文字打ちのアルバイトを始め、障がい者・高齢者の住宅改造や福祉機器の相談員などをしました。
社会生活に復帰したOさんは、障がいのある仲間の働く場所を作ろうと作業の運営に関わった後、障がいのある人たちを集めて会社を作りました。障がいのある人たちができる仕事はたくさんあると毎日各地に営業に出かけています。